看護のアイデアde賞

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「国際モダンホスピタルショウ2015」では、特別企画として『第8回 こんなものを作ってみました!看護のアイデアde賞』を実施しました。
看護業務のみに限らず病院・診療所等、医療施設内のさまざまな部署において、患者さんのケアなどに携わる医療従事者等の着眼によって生み出されたさまざまな改善工夫・アイデアのかずかずを幅広く募集しました。この結果25点の応募があり、審査委員会において、グランプリを1点、準グランプリ2点、さらに“ハッピーde賞”・“スマイルde賞”・“IT de賞”が各1点、計6点が選ばれました。
募集内容は、生活支援(QOL向上等)、患者参画(情報提供・教育)、医療安全(不安解消・医療廃棄物・感染等)、などの分野についてでしたが、今回は医療安全分野が全応募作品の52%で、次いで生活支援が26%でした。また応募作品の使用場所としては病室がもっとも多く56%、次いでその他院内が33%でした。
審査にあたっては、あらかじめ応募者から提出していただいた「作品を開発・工夫したきっかけ・背景」「作品の特徴・改善工夫のポイント」「使用した時の利点・利便・有効性」「実際の現場での使用状況とその評価」「院内安全委員会で事前に検討されたか」等についてのレポートを中心に、さらにネーミングや、看護する側と看護される側の両方の視点から、その機能等をみた時の具合や、看護の質の向上への貢献度についても加味し、審査されました。

★★★ グランプリ
● 外傷救急処置具 「洗ってネット」
社会医療法人若弘会 若草第一病院

★★ 準グランプリ
● ペーパーホルダー 「どこでもペーパーホルダー」
社会医療法人志聖会 総合犬山中央病院
● ストーマパウチ切り抜き器 「ストーマパウチパンチャー」
渡町台外科病院
 
★ ハッピーde賞
● 車椅子用コールベル 「どこでもリンリン」
公益財団法人小倉医療協会 三萩野病院

★ スマイルde賞
● 下肢拘縮のある患者の安全・安楽足浴器 「快適足浴!ムータワー」
社会福祉法人浴風会 高齢者保健医療総合センター 浴風会病院

★ I T d e 賞
● 心カテオリエンテーション電子ブック 「心カテeBookパッド」
独立行政法人国立病院機構 北海道医療センター

過去の受賞作品

「第1回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第2回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第3回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第4回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第5回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第6回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第7回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから

国際モダンホスピタルショウ2015 特別企画
「第8回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」
入選作品の概要

★★★ グランプリ
◎洗ってネット 【分野】その他

 
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自施設は救急病院で、年間約6000件の救急搬送を受け入れているが、うち34%の患者はgp01頭や腕、足に外傷を伴っている。そのような場合、傷に付着した汚れや異物を取り除くため、水や生理的食塩水で洗浄する。頭部や腕の傷をストレッチャー上で洗浄する場合、排液を膿盆(受け皿)で受けたり、吸収パットに吸収させたりするが、看護者の手を多く要するうえ、排液や血液が周囲に飛び散り、感染の原因になることがある。そこで、患者に安楽で、医師が洗浄(処置)しやすく、看護者の手間をとらず、感染面でも配慮した、洗ってネットを作成した。「洗ってネット」はプラスチック製の補助板にステンレスの魚釣りあみ(直径29cm)を金具で取り付け(取り外し可)、あみの内側にビニール袋をかけて使用する。当初は虫取りあみを使用したが、排液が2リットル以上になると、重さに耐えられない。そこで10リットルの重みにも耐えられる魚釣りあみに変更したところ使える幅が増えた。

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魚釣りのあみに辿り着くまで何回にもわたり試行錯誤しながら粘り強く工夫を重ねたさまがうかがえ感心する。限られた場所で十分な洗浄を迅速にでき、かつ飛び散らないように感染対策もできて、しかもこれらが安価で、また誰にでも可能となる点が高く評価できる。

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社会医療法人若弘会 若草第一病院 (大阪府)

★★ 準グランプリ
◎どこでもペーパーホルダー 【分野】医療安全

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病室に洗面台が設置されていてもペーパーホルダーがない状況であった。速乾性擦式手2go01

指消毒剤で対応できない感染症の場合、石鹸と流水による手洗いが必須。市販品では、壁掛け式、卓上の物しかない。壁掛け式では、全ての部屋に設置することになりコストがかかり過ぎ、また卓上式では、場所の問題が生じた。そこで安価で容易に取り外しが可能な物ができないかと考えた。ポイントとしてペーパーを取り出す際、下から上に出すと次のペーパーが濡れ感染の危険があるため、上から下へ、又は横から取り出せるようにできないかと試行錯誤し「どこでもペーパーホルダー」を考案した。ペーパーが入る大きさのプラスチックシートを2つ折りに重ね3つの吸盤で取り付け、シートにペーパー幅の切り込みを入れ、ペーパーの取り出しをする。当院の病室では洗面台が窓際にあり、簡単に窓ガラス等に張り付けることができ、また化粧室(洗面所)の場合は鏡に張り付けることもできる。シートは、取り外し、洗浄、乾燥が簡単にでき何度でも再使用できて、コストがかからない。

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同様のものを見かけたことがあるようではあるが、窓ガラスに簡単に張り付けて使う、というアイデアが斬新。安価で容易に、すぐできるというところに感心させられた。洗浄が容易である点も評価できる。

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社会医療法人志聖会 総合犬山中央病院 (愛知県)

 

 

 

 

★★ 準グランプリ
◎ストーマパウチ切り抜き器「ストーマパウチパンチャー」 【分野】生活支援

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オストメイト(人工肛門造設後)の患者は、ストーマ管理(パウチ交換)をする際、通常はハ2gp03サミでストーマパウチを切ってサイズを合わせるが、高齢者が多くなり手技的に困難なことが多くなった。ストーマパウチの切り抜き作業を簡易化するため「ストーマパウチパンチャー」は、患者ごとにストーマサイズを事前に測定し、パウチのサイズに合うようなステンレスパイプを探しこれを研磨して作製した。刃先は鋭利ではあるが力をある程度加えないと切断されることはなく、安全性にも問題は認められなかった。ハサミでストーマパウチを切り抜くよりもきれいにかつ確実にストーマパウチは切り抜けた。

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ハサミでなくパンチャーで打ち抜くというアイデアが斬新。高齢化がすすむなかで一層求められてくるものと思われる。パウチとセットで販売して欲しいものだが、パウチの穴径が患者により差異があって困難であるようだ。こうした中での工夫の努力に敬意を表したい。

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渡町台外科病院 (大分県)

★ ハッピーde賞
◎車椅子用コールベル「どこでもリンリン」 【分野】生活支援・医療安全

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高齢者の在宅復帰を目的にした寝たきり予防のため、適時車椅子を活用しQOL・ ADLの向happy上を図ってきた。しかし患者さんから車椅子乗車時看護師を呼べない事があるという声を聞き、その解決のためにQC活動を行った結果、車椅子用コールベルを考案した。入院患者さんは握力の低下が著明であり、自転車のベルさえ鳴らす事が困難であったため試行錯誤の結果、子供用自転車用の回転式ベルにたどり着いた。回転式ベルを簡単に車椅子に取り付けるため水道ホースを組み合わせたところ、看護師達からも着脱が簡便であり、また音が機械音でないため聞き取りやすいと院内でも大好評。現在は、点滴スタンドや歩行器他多用途に全病棟に活用の場が拡大している。

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公益財団法人小倉医療協会 三萩野病院 (福岡県)

★ スマイルde賞
◎下肢拘縮のある患者用安全・安楽足浴器「快適足浴!ムータワー」 【分野】生活支援

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下肢拘縮のある患者の足浴をする際、普通のものを使用すると湯の量が確保できず、快smaile適さを提供できなかった。それらを改善、見直し、患者に安全・安楽なものを開発した。足浴槽は木で枠を作り、これに取り外し可能な4つの柱を設け、左右の足のどちらにも対応できるようにした。水位を確保するためにギブス使用の骨折患者が使用する防水カバーをこの木枠の中にセットして、水位を確保できるようにしたため、膝近くまで湯につかることができる。介助者が両手を入れることができ、十分な洗浄が可能であり、踵部にたまりやすい角質を除去することもできる。足浴槽の底辺を臀部下に滑り込ませて使用するが、その時体圧分散マットを間に挟むことにより褥瘡予防も図り、かつ長時間の足浴を可能にした。枠の周りにゴムを付け、4本の支柱を円柱形の発泡プラスチックで覆うことで皮膚損傷を防止した。

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社会福祉法人浴風会 高齢者保健医療総合センター 浴風会病院 (東京都)

★ I T d e 賞
◎オリエンテーション電子ブック「心カテeBookパッド」 【分野】患者参画

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心臓カテーテル検査を受ける患者に対しては、従来、オリエンテーション用紙を使用した検it査の説明を看護師が行っていた。しかし時間や内容に差が出てしまったりすることがあり、均質かつ患者の理解度や興味に応じたオリエンテーションを行い、検査前の不安や疑間を少しでも減らすことを目的に、iPadを使用したインタラクティブな心カテオリエンテーション目的の電子ブックを自分達で作成した。電子ブックは汎用のアプリケーションを用い、動画、静止画、音声、字幕を取り入れ、どんな患者でもイメージができるようなユニバーサルデザインとした。また、iPadを直接操作することで患者自身が理解できるまで、見たいところを何度でも確認できるデザインとした。心カテ検査予定の患者にiPadを貸出し、病室で患者が見たい時に見てもらっている。所要時間は15分程度で、実際に使用した患者からは「不安なく検査を受けることができた」「検査のイメージがついた」との声が聞かれた。

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独立行政法人国立病院機構 北海道医療センター

過去の受賞作品

 「第1回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第2回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第3回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第4回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第5回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第6回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから
「第7回 こんなものを作ってみました! 看護のアイデアde賞」 受賞作品はこちらから